IWC INGENIEUR SL 1832

インヂュニア SL Ref.1832が入荷しました。1976年に発表された本モデルは、ジェラルド・ジェンタの設計による初代インヂュニアSLです。製造数はわずか598本にとどまります。

通称“ジャンボ”と呼ばれる本モデルは、約40mmの大型ケースを備えます。ノーチラスやロイヤルオークと並び語られるジェラルド・ジェンタ作品の一つですが、華やかさよりも機能性を前面に出した無骨な造形が特徴です。

1970年代スポーツウォッチを象徴するインテグレーテッドブレスレット。ねじ込み式リューズとスクリューバックにより、当時の公称防水性能は120mとされています。

クラスプはスポーティーで実用性の高いダブルロック仕様です。

ムーブメントは軟鉄製インナーケースによる耐磁構造により、約80,000A/m(約1,000ガウス)の磁気から保護されます。さらに、ヨットクラブにも採用されたラバー製耐震構造を組み込み、耐衝撃性を高めています。

キャリバー8541Bを搭載しますが、これはRef.1832の初期個体にのみ見られる仕様で、すぐに耐磁性合金を採用した改良型キャリバー8541ESへと移行します。

本個体は入荷後、2025年にメーカーにてコンプリートサービスを受けています。ヴィンテージモデルのためスイス工房での作業となり、納期は約3ヶ月を要しました。

コンプリートサービスと同時に、真正品証明書を取得しています。証明書には、本個体が1977年4月にデリバリーされたことが記載されています。

文字盤は「SWISS」表記のみのサービスダイヤルに交換されていますが、オリジナルの文字盤および針を含む当時のパーツが付属します。

2025年にはインヂュニアSLを題材とした短編映画が公開されるなど、近年あらためて再評価が進んでいます。当時は商業的成功とは言えなかったモデルですが、その設計思想は現在では高く評価されています。
商品ページIWC Ingenieur SL Ref.1832 "jumbo"